ケーブルテレビの簡単な歴史と簡単な仕組み
突然ですが、日本国内でのケーブルテレビ発祥の地はご存知でしょうか?
答えは温泉街で有名な伊香保温泉(群馬県)です。
1955(昭和30)年、難視聴地区(アンテナ受信でテレビ視聴が困難な地区)のため、NHKが物聞山という山の山頂に受信アンテナを設置して、伊香保の街中に電波放送を配信しました。
※難視聴地域は電波障害地区(電障地区)とも呼ばれています。
ケーブルテレビはCS有料放送視聴のイメージがありますが、本来はこうした難視聴対策のために導入されたものです。
また、 地域によっては「共同アンテナ」を設置して、地域住民に配信しているケースもあります。
ちなみに私、ひかりパンダが住んでいるマンションも、周囲にビルや高層マンションが立ち並んでいるため難視聴地域です。
ケーブルテレビが導入されているので、地上波を綺麗な映像を楽しむことができます。
※といっても、ウチにはテレビがありませんが・・・
東京スカイツリーが誕生
スカイツリーが誕生し、より広く、遠くまで電波が届くようになり、以前までは難視聴地域だった場所でもアンテナで資料できるようになりました。
とはいえ、それでもごく一部、電波が届きにくいため、ケーブルテレビでカバーしている家庭はまだまだ多いようです。
また、「アンテナは外観を損ねる!」といった理由からケーブルテレビで美観を保つ目的の人もいます
アンテナ VS ケーブルテレビの料金
「アンテナって、あの魚の骨みたいなものを屋根につけるんでしょ?」
「あの白い円盤みたいなものがBS・CSアンテナなのね」
アンテナの取り付けは時間がかかったり、工事費用が高いイメージがあり、ケーブルテレビの方がカンタン! と勘違いする人が意外と多いです。
<アンテナ(地デジ・BS・CSアンテナ)>
◆本体、ブースター代金、工賃込で65000円~80000円
◆工事時間3~5時間程度(※建物による)
<ケーブルテレビ(地デジ・BS・CS)>
◆月額約5000円×18ヶ月=90000円
◆工事時間3~5時間程度(※建物による)
ケーブテレビと比較してアンテナはたった1年半で元が取れてしまいますし、工事が難しい戸建住宅でなければ3時間程度で終わります。
パススルー・トランスケーブルテレビはの配信方法
パススルー方式:
(受信した電波を変調方式を変えずに伝送する方式):地上デジタルテレビ放送が使用するUHF帯の電波を放送の周波数のままでケーブルに再送信する「同一周波数パススルー方式」と、放送の周波数とは異なる周波数(VHF/MID/SHB/UHF)に変換して再送信する「周波数変換パススルー方式」があります。
トランスモジュレーション方式:
(受信した電波をケーブルテレビに適した変調方式に変換して伝送する方式)ケーブルテレビ専用のデジタル放送対応のSTB(セットトップボックス)をテレビに接続して視聴することになります。STBを据え付けることにより現在ご使用中のテレビでの受信が可能です。この方式ではSTB1台でケーブルテレビが伝送しているBSデジタル放送、CSデジタル放送なども受信が可能です。
※JCTA 日本ケーブルテレビ連盟のサイトより参照
URL:http://www.catv-jcta.jp/digital_list/denso.htm
「意味わからん!」
となるため簡単に説明します。
◆パススルー方式:アンテナで受信した電波をそのまま何もせずにテレビへ送ること
BS放送を見るためにテレビリモコンのBSボタンを押すと視聴できる
BS放送を見るためにケーブルテレビ局が用意したリモコンのBSボタンを押すと視聴できる
たとえば自宅に3台液晶テレビがあったとして、全員BS放送が見たい! といった場合にパススルーはとくに機器は不要。
しかし、トランスモジュレーション方式の場合は、専用のSTBが必要のため、割高になります。
いいとこ取りの「フレッツテレビ」
「ウチは美観を損ねたくないから、アンテナはイヤ。けれど、TVごとに機械を置いたら出費がたいへん!」
そこで登場した商品がNT東・西日本が提供するフレッツテレビです。
今まで光を通して、音声とインターネットを楽しむことができましたが、2010年頃から映像サービスも追加されました。
フレッツテレビの最大の強みはやはり「パススルー方式」で、テレビを視聴できる点です。
アンテナとケーブルテレビの良いところを合わせた優良なサービスといえるでしょう。